国税庁は、同庁ホームページにおいて、令和6事務年度(令和6年7月から令和7年6月までの1年間)における相互協議の状況を公表しました。
それによりますと、国税庁では、移転価格課税等による国際的な二重課税について納税者の申立てを受けた場合、租税条約等の規定に基づき外国税務当局との相互協議を実施してその解決を図っております。
また、納税者の予測可能性を高め、移転価格税制の適正・円滑な執行を図る観点から、事前確認に係る相互協議を実施しております。
相互協議とは、租税条約等の規定に基づき、①国際的な二重課税が移転価格課税等により生じた場合、若しくは生じると納税者が考える場合、又は②納税者が独立企業間価格の算定方法等に係る二国間の事前確認を求める場合等において、国税庁が納税者の申立て等を受けて租税条約等の締結国・地域の税務当局との間で協議を行う手続です。
事前確認とは、納税者が税務当局に申し出た独立企業間価格の算定方法等について、税務当局が事前に確認を行うことをいいます。
納税者は、確認された内容に基づき申告を行っている限り、移転価格課税を受けることはありません。
相互協議事案の発生件数をみてみますと、令和6事務年度の発生件数は280件(前事務年度比132%)となりました。
そのうち、事前確認に係るものは194件(構成比69%)、移転価格課税その他に係るものは86件(同31%)となりました。
なお、発生件数は、納税者からの相互協議の申立て又は相手国税務当局からの相互協議の申入れがあった件数です。
移転価格課税その他には、移転価格課税に加えて、恒久的施設(PE)に関する事案や、源泉所得税に関する事案などが含まれます。
そして、令和6事務年度の処理件数は242件(前事務年度比111%)にのぼり、そのうち、事前確認に係るものは194件(構成比80%)、移転価格課税その他に係るものは48件(同20%)となりました。
相互協議事案の繰越件数は、令和6事務年度の発生件数が処理件数を上回ったため、令和6事務年度末の繰越件数は増加しました。
繰越事案の相手国・地域の地域別内訳をみてみますと、アジア・大洋州が最も多く、次いで米州、欧州・アフリカとなっております。
今後の動向に注目です。
(注意)
上記の記載内容は、令和8年2月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。















