少額投資非課税制度(NISA)の新たな仕組みが今年始まりました。老後資金形成の重要性がいよいよ増すとされているなかで、これをきっかけにNISAを始める人は多く、株価上昇の一因ともされています。
NISAは、株や投資信託で得られた利益や配当にかかる約20%の税金がゼロになる制度。昨年までは、上場している会社の株式などを購入できる「一般NISA」と、長期の投資に適した「つみたてNISA」のどちらかを選ぶ必要がありましたが、今年からは2つのNISAがそれぞれ「成長投資枠」と「つみたて投資枠」と名称を変え、両方同時に投資ができるようになりました。
また年間投資額も拡充され、成長投資枠が従来の2倍の年240万円、つみたて投資枠は3倍の年120万円と、併用すれば年間360万円の投資が可能となっています。複数年にかけてのトータルの投資限度額も2倍以上の1,800万円となり、非課税で保有できる期間も無期限と拡充されています。
証券会社によっては、今年の新規口座開設数が前年の同時期に比べて3倍に伸びているところもあることが分かっています。例年、NISAの投資枠が切り替わる年末年始に口座開設は増える傾向にありますが、新NISAをきっかけにしていつも以上に関心が高まっているようです。
<情報提供:エヌピー通信社>