個人事業税の納期と計算方法

 個人事業税とは、個人が営む事業のうち、地方税法等で決められた事業(法定業種)に対してかかる税金です。
 個人事業主は、毎年3月15日までに前年中の事業の所得などを、都道府県税事務所に申告することになりますが、所得税の確定申告や住民税の申告をした場合には、個人事業税の申告をする必要はありません。

 確定申告をしますと、その年の8月に都道府県税事務所から納税通知書が送られてきます。
 納付時期は、原則、8月末と11月末の年2回(休日の場合はその翌日)です。
 納付には、都道府県税事務所や金融機関の窓口、口座振替、コンビニエンスストア(1回分の納税額が30万円以下に限ります)、クレジットカード納付、金融機関等のペイジー対応のATMも利用できますので、ご利用ください。
 なお、年の中途で事業を廃止した場合は、所得税の確定申告や住民税の申告とは別に、廃止の日から1ヵ月以内(死亡による廃止の場合は4ヵ月以内)に、個人事業税の申告をする必要がありますので、該当されます方はご注意ください。

 個人事業税の計算は、「(収入 - 必要経費 - 専従者給与等 - 各種控除)× 税率」で、専従者(家族従業員)がいる場合には、青色申告は専従者への給与支払額が、白色申告は配偶者の場合は86万円、その他の場合は1人50万円を限度として、それぞれ必要経費として控除できます。

 そして、個人事業税を納付した場合には、その年の租税公課として経費処理できます。
 現在、法定業種は70業種あり、ほとんどの事業が該当し、税率は業種によって異なり、3%~5%とありますが、ほとんどの業種は税率5%です。
 個人事業税の計算式の「各種控除」にあてはまるのは、一律290万円(営業期間が1年未満は月割額)で適用される「事業主控除」と、状況に応じて適用される「繰越控除」があります。
 繰越控除には、損失の繰越控除(青色申告者で、赤字となった場合)、被災事業用資産の損失の繰越控除(白色申告者で、震災などによって損失がある場合)などがあります。
 なお、個人事業税には、基礎控除などの所得控除や青色申告特別控除は適用されませんので、あわせてご注意ください。
(注意)
 上記の記載内容は、平成30年7月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。