◆プラットフォーム課税の導入
国外事業者からオンラインゲームや映画などの配信がデジタルプラットフォームを介して日本の消費者に適用された場合、電気通信利用役務の提供として消費税が課税され、国外事業者が申告納税義務を負います。しかし、税務署側では国外事業者の把握が困難であり、課税漏れが発生するため、国外事業者に代わり、プラットフォーム事業者が対価を収受したとみなして課税するプラットフォーム課税を導入します。
令和7年4月1日以後に行われる電気通信利用役務の提供に適用されます。
◆事業者免税点制度の特例の見直し
国外事業者に対する納税義務免除の特例の判定基準を見直します。特定期間の特例は給与支払額による判定を除外するほか、新設法人に対する特例は、国外事業者が基準期間を有する場合においても国内における事業開始の日に資本金の額により判定を行い、特定新規設立法人に対する特例は、国外分を含む収入金額が50億円を超える者に直接、間接に支配される法人を特定新規設立法人の範囲に加えます。
令和6年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。
◆簡易課税制度等の見直し
課税期間の初日に所得税法上または法人税法上の恒久的施設(PE)を有しない国外事業者には、簡易課税制度及び2割特例の適用は認められなくなります。
令和6年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。
◆金、白金の地金等は200万円で高額特定資産
金や白金の地金等は、その課税期間の取得合計額が200万円以上の場合を高額特定資産の範囲に含め、仕入等の日の属する課税期間の初日から3年間は原則課税が強制され、簡易課税制度の適用が制限されます。
令和6年4月1日以後に行われる課税仕入れ及び保税地域からの引取りに適用されます。
◆仕入税額控除の経過措置は10億円を上限
免税事業者など適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れに係る税額控除についての経過措置は、当初3年間は仕入税額相当額の80%を、その後3年間は50%を仕入税額とみなして仕入税額控除を認めるものですが、この制度の適用を一の者からの課税仕入れで年間10億円までとします。
令和6年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。