2023年の全国の女性社長は61万2,224人で、13年前の調査開始以降初めて60万人を超えたというデータを東京商工リサーチがとりまとめました。調査を開始した10年の21万2,153人から緩やかな増加を続け、13年間かけて約3倍にまで増加しました。
社長の中で女性が占める割合は14.96%で、前年から0.26ポイント上昇。緩やかではあるものの毎年上昇を続けています。
同社は、政府や自治体が推進している女性の活躍促進に対する取り組みの成果と言えると分析。自身の起業で社長となった女性だけではなく、同族経営の事業継承で引き継いだ妻や娘も含まれていて、それらが増えたことも女性社長の増加の背景にあるとみています。
女性10万人当たりの社長数は東京が2年連続で2千人を超えてトップ、大阪が続きました。一方、最少は新潟県の453人。ほか秋田県、山形県、島根県の計4県は500人を下回りました。
政府は今年6月、男女共同参画会議で示した「女性活躍・男女共同参画の重点方針2023」で、女性起業家を10年で20%まで引き上げる目標を掲げたものの、男女の役割分担に対する先入観から女性の社会進出を阻む原因はいまだに多く社会にはびこっています。社会意識をどこまで変えることができるかが、今後さらなる成長のポイントとなります。
<情報提供:エヌピー通信社>