エヌピー通信社:国税庁、税務行政のDXに本腰

 2023年度に向けた機構・定員要求と予算の概算請求の内容を国税庁が明らかにしました。新たな国際課税ルールへの対応などのため約1,200人の増員を要求したことに加え、AI活用や調査のデジタル化などのDX(デジタル・トランスフォーメーション)に当たる新部署の設置を求めました。

 人員と機構を要求する上で国税が重視した項目は、「税務行政のデジタル化への対応」、「新たな国際課税ルールへの対応」、「消費税不正還付や国際的な租税回避等への対応」、「日本産酒類の振興への対応」、「業務センター室拡充への対応」。国税庁は昨年に『税務行政のデジタル・トランスフォーメーション――税務行政の将来像2.0――』という資料を公表していて、課税・徴収の様々な面にデジタル手法を取り入れることで効率化や高度化を図っていく方針を示しています。国税庁はこうした税務行政のデジタル化に向けて1,192人の増員要求をする一方で、定員合理化目標数として1,141人を掲げているため、純増要求数は51人となりました。

 機構要求の内訳を見ると、税務行政のデジタル化への対応として東京国税局に「情報システム部(仮称)」の新部署を置くのに加え、国税庁にも審議官を置いてDXの推進に当たる構えです。

 またDXと並んで重視する新たな国際課税ルールへの対応として、国税庁に国際企画官と課長補佐を置きます。さらに国際的な租税回避に対応するため、庁・局・税務署に課長補佐や情報技術専門官、国際税務専門官、査察機動専門官などの専担ポストを増員して当たる構えを明らかにしています。

 23年度の予算に向けた概算請求では、前年比104.8%となる6,555億4千万円を求めました。内訳をみると、納税者利便向上経費は29億8,800万円で前年度から15%近く増えています。また国際化対策費も1割弱増えたほか、酒類業振興事業経費が前年比6割増と伸びています。
<情報提供:エヌピー通信社>