人事院がこのほど公表した「2020年民間企業の勤務条件制度等調査」の結果によると、ICT(情報通信技術)を利用して行う在宅勤務(テレワーク)を正社員が実施している企業は全体の33.3%だったことがわかりました。このうち、在宅勤務に対する経費を「負担している」企業の割合は34.7%で、その内訳は「給与として支給」が42.9%(全体の14.9%)、「福利厚生費として支給」が7.9%(同2.7%)でした。
この調査は、国家公務員の勤務条件を検討するための基礎資料を得ることを目的として、毎年行われているもの。常勤従業員数50人以上の全国の企業4万5,494社のうち、産業別・規模別に無作為抽出した7,534社を対象として実施し、回答のあった企業のうち、規模不適格なものを除いた4,076社について集計しました。
在宅勤務について経費を負担している企業の支給方法をみると、①経費の費目を特定している企業では、「実費を毎月支給」が23.8%、「定額を毎月支給」が22.5%でした。②経費の費目を特定していない企業では、「定額を毎月支給」が41.4%、「実費を毎月支給」が11.6%。②の経費の費目を特定していない企業の方が定額支給の割合が多くなっています。
また、正社員の在宅勤務に対して経費を負担し、かつ定額を毎月支給している企業の支給金額をみると、「3千円以上4千円未満」が全体の34.7%を占め最も多く、平均額は4,101円で、最高額は1万円、最低額は1千円でした。
<情報提供:エヌピー通信社>