国税庁・国税不服審判所は、2020年度(2021年3月までの1年間)の再調査の請求や審査請求、訴訟の概要を公表しました。
 それによりますと、同年度の再調査の請求・審査請求・税務訴訟を通しての納税者救済・勝訴割合は9.9%となりました。

 納税者が国税当局の処分に不満がある場合には、税務署等に対する再調査の請求や国税不服審判所に対する審査請求という行政上の救済制度と、訴訟を起こして裁判所に処分の是正を求める司法上の制度があります。
 再調査の請求の発生件数をみてみますと、申告所得税など全ての税目や徴収関係も減少し、全体では前年度から26.4%減の1,000件となりました。
 処理件数は、「取下げ等」が125件、「却下」95件、「棄却」679件、「一部取消」96件、「全部取消」4件の合計999件(前年度比34.0%減)でした。
 納税者の主張が一部でも認められたのは計100件となり、処理件数全体に占める割合(救済割合)は前年度(12.4%)から2.4ポイント減の10.0%でした。

 また、国税不服審判所への審査請求の発生件数は、申告所得税など多くの税目が減少したことから、全体では前年度から13.0%減の2,229件となりました。
 処理件数は、「取下げ」が199件、「却下」93件、「棄却」1,803件、「一部取消」168件、「全部取消」65件の合計2,328件(前年度比18.2%減)でした。
 納税者の主張が何らかの形で認められた救済割合は同3.2ポイント減の10.0%でした。

 一方、訴訟となった発生件数は、所得税や消費税など多くの税目が減少したことから、全体では前年度を26.0%下回る165件となりました。
 訴訟の終結件数は、「取下げ等」が8件、「却下」14件、「棄却」144件、「国の一部敗訴」7件、「国の全部敗訴」7件の合計180件(前年度比16.7%減)で、国側の敗訴(納税者勝訴)割合は同1.9ポイント減の7.8%でした。
 2020年度中に再調査の請求・審査請求・訴訟を通して納税者の主張が一部でも認められたのは、処理・訴訟の終結件数の合計3,507件のうち347件で、その割合は9.9%となりました。
(注意)
 上記の記載内容は、令和3年8月16日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。