免税品として買った品物を転売して消費税を免れたとして、大阪国税局が中国人男性に対して1,400万円を徴収する処分をしたことが分かりました。昨年4月に始まった免税記録の電子化を税務調査に活用したとみられています。

 関係者によれば、男性は去年5~7月にかけて大阪府の3つのデパートで洋服や貴金属など1億4千万円分を購入して、外国人旅行者が日常生活で用いる場合に限り消費税を免除する免税手続きを行いました。しかし購入量が多かったため大阪国税局が調査したところ、男性は「土産物として海外に送った」と説明した一方で、商品を海外に送ったことを証明する書類を持っていなかったそうです。国税局は男性が品物を転売した可能性が高いとして、消費税約1,400万円を徴収する処分をしました。

 免税手続きについては、昨年4月に、購入記録やパスポートの情報を国税庁に電子データで送る取り組みが始まったばかりで、この記録を活用した税務調査は初めてとのことです。

 免税記録に限らず、税務調査の電子化は近年急速に進みつつあります。例えば今年5月には民間の銀行預貯金照会サービスが国税庁で採用されることが決定。今年10月には全国の国税局・税務署に導入する予定です。

 さらに個人情報保護法の改正や預貯金管理法改正を盛り込んだ「デジタル改革関連法案」が成立しています。改正法では、金融機関は預貯金者の情報をマイナンバーで紐付けて管理することが義務化され、今回のケースのように、デジタル化を活用して国税当局が納税者の情報を照会、把握しやすくなるといわれています。もちろん脱税のような違法な行為に対してはデジタルをフル活用して取り締まるべきですが、当局が個人情報の管理を強めていくことに対しては警戒を怠らないようにしたいものです。
<情報提供:エヌピー通信社>