エヌピー通信社:〝サボリーマン〟に労災適用されず

 神奈川県厚木市のパチンコ店の立体駐車場で8月に起きた火災では、100台以上の乗用車が被害にあいました。火災の規模もさることながら、インターネット上で話題を呼んだのが、火災後にSNSに書き込まれた「仕事サボってパチンコしてたら(中略)営業車燃えて詰んだ」というユーザーの投稿。この投稿には約23万件の「いいね」が付き、5万件を超えて拡散されました。
 今回の事故では恐らく同じような憂き目にあった〝サボリーマン〟は一定数いると思われますが、当然ながら業務を放棄してパチンコに興じていた彼らに同情の余地はありません。

 もし火災に伴い何らかのけがをしていたとしても、労災のルールには「労働者が就業中に私用(私的行為)を行い、又は業務を逸脱する恣意的行為をしていて、それらが原因となって災害を被った場合」には適用されないと規定されています。それどころか、業務をサボってパチンコをしていたことが服務義務違反に当たるとして、何らかの懲戒処分を受けることは免れまないでしょう。サボりにはリスクが伴うということになります。
 ただ営業車の修理費用を給与から一方的に天引きすることは、労働基準法に抵触する恐れが高いので、会社としては気を付けたいところです。
<情報提供:エヌピー通信社>