経済産業省:2023年度税制改正要望を公表!

 経済産業省は、2023年度税制改正要望を公表しました。
 それによりますと、スタートアップ・エコシステムの抜本強化のため、エンジェル税制についての必要な見直しや出口戦略を含むスタートアップ・エコシステムの抜本強化に資する税制のあり方について検討することや、ストックオプション税制(権利行使時の課税繰延べ)について、事業化まで時間を要するスタートアップ等を後押しするため、権利行使期間等の見直しを求めております。

 また、カーボンニュートラルへの対応とイノベーション促進のための取組みとして、民間の研究開発投資に対し、メリハリの効いたインセンティブを提供するとともに、スタートアップとのオープンイノベーションを促進するため、研究開発税制(試験研究費の税額控除等)の見直しや、デジタル技術を活用したビジネスモデルの変革を促進するため、DX投資促進税制(税額控除5%など又は特別償却30%)の見直しなども求めております。

 車体課税等については、環境性能に優れた自動車の更なる普及を促すため、エコカー減税等の車体課税の見直しを含む自動車関係諸税のあり方についての検討なども求めております。

 そして、中小企業・小規模事業者の設備投資・経営基盤の強化と地域経済を牽引する企業の成長促進のため、中小企業経営強化税制(即時償却又は税額控除10%)を見直しや、中小企業投資促進税制(特別償却30%又は税額控除7%)の延長を行うなど、中小企業を取り巻く厳しい環境や経営状況等を踏まえ、赤字の事業者を含め中小企業においても前向きな投資につながる税制のあり方について検討することも要望しております。

 また、中小企業軽減税率(法人税率を所得800万円まで19%→15%に軽減)を延長するとともに、中小企業の研究開発を支援すべく、中小企業技術基盤強化税制(試験研究費の税額控除等)の見直しや、激化する自然災害等への事前対策を強化するため、防災・減災のための設備投資を後押しする中小企業防災・減災投資促進税制(特別償却20%)の拡充、地域経済を牽引する企業の成長促進のための設備投資促進税制の強化なども盛り込んでおります。
 今後の税制改正の動向に注目です。
(注意)
 上記の記載内容は、令和4年9月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。