国税庁は、同庁ホームページにおいて、令和6年度における査察の概要を公表しました。
それによりますと、令和6年度において、査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的とすることから、消費税事案、無申告事案、国際事案、時流に即した事案などの社会的波及効果が高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
そのうち、消費税事案は、消費税に対する国民の関心が極めて高いことを踏まえ、積極的に取り組み、令和6年度は29件を告発しました。
また、消費税の仕入税額控除制度や輸出免税制度を悪用した不正受還付事案は、いわば国庫金の詐取ともいえる悪質性の高い事案であることから、引き続き積極的に取り組み、令和6年度は17件(ほ脱犯との併合事案を含む)を告発し、不正還付金額(加算税を除き、未遂の還付額を含む)は304百万円となりました。
具体的な消費税事案として、
①高級腕時計を海外へ輸出販売したように偽装するため、インターネット等で購入した安価な腕時計を用意し、高価な腕時計を購入したとする領収証や輸出関係書類を作成して、架空の課税仕入れ及び架空の輸出免税売上げを計上することで、不正に消費税の還付を受け、又は受けようとしたこと
②不動産賃貸業を営むグループ法人7社において、居住用賃貸建物の取得に係る仕入税額控除を過大に計上するため、架空の金地金取引により課税売上割合を偽装することで、不正に消費税の還付を受け、又は受けようとしたこと
③不正加担者に実際の工事代金を水増しした内容虚偽の工事請負契約書及び請求書を作成させ、課税仕入れを過大に計上することで、不正に消費税の還付を受けようとしたこと
④ネットオークションやフリマサイトで行ったトレーディングカードの売上げを計上しない方法により課税売上げに係る消費税額を過少に計上することで、消費税の中間納付に係る還付を受けるとともに、納めるべき消費税を免れていた事案が挙がっております。
(注意)
上記の記載内容は、令和7年7月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。