エヌピー通信社:最大5億円支給の補助金

 中小企業庁はこのほど、「中小企業成長加速化補助金」の公募要領を公開しました。将来の売上高100億円を目指して、大胆な投資を進めようとする中小企業者の取り組みを支援するもの。補助金上限額は5億円で補助率は2分の1以内。従業員数上限などの制約はなく、①新たな事業を行いたい、②設備整備・IT導入したい、③雇用・職場環境を改善したい――といった目的を掲げ、「100億企業」を目指すと宣言した事業者に補助金を支給します。

 経済産業省は昨年8月に公表した2025年度税制改正要望の冒頭で、「国内投資の持続的拡充」を挙げ、中小企業経営強化税制の拡充として「100億企業」(売上100億円超の中小企業)を目指す企業への税優遇措置を求めました。この要望はほぼそのまま政府の25年度税制改正大綱にも盛り込まれています。

 中小企業経営強化税制は、中小企業等経営強化法の認定対象の計画に基づいた設備投資について、即時償却および税額控除(10%、資本金3千万円超は7%)のいずれかの適用を認める措置。25年度税制改正法では、この中小企業経営強化税制について、優遇措置の上乗せが盛り込まれています。

 「100億宣言」とは、中小事業者が飛躍的な成長を遂げるために、自ら「売上高100億円」という野心的な目標を設定し、その実現を目指すための取り組みを行っていくことを「宣言」するもの。参加事業者は、①企業概要、②企業理念・経営者の意気込み、③売上高100億円実現の目標と課題、④売上高100億円に向けた具体的な措置――などについて明確に記載し「宣言」する必要があります。「中小企業成長加速化補助金」など、中小事業者向けの一部の支援を活用するためには、「宣言」することが基本要件となっている場合があります。

 公募要項が公表された「中小企業成長加速化補助金」の募集開始日は5月8日。募集終了日は6月9日。事業終了期限は29年3月31日となっています。
<情報提供:エヌピー通信社>