国土交通省はこのほど、2024年の「基準地価」を公表しました。全国の平均地価は前年比1.4%プラスで、コロナ禍で落ち込んだ21年から3年連続で上昇しています。
基準地価は、今年7月1日時点での全国の土地の値段を都道府県が調査したもの。土地取引や固定資産税評価の目安になり、1月1日時点の地価を調べて国土交通省が発表する「公示地価」を補完するものとも言われます。
全国の平均地価の伸び率1.4%はバブル崩壊後の1991年の3.1%以来の高さ。用途別に見ると、住宅地は前年比0.9%、商業地は2.4%の伸びを見せました。
商業地のうち東京圏が7.0%、大阪圏が6.0%と大きく上昇したほか、札幌・仙台・広島・福岡の「地方四市」では8.7%ものプラスとなりました。地方圏でも上昇が目立ち、主要都市を除いた地方圏の商業地は、バブル期以来32年ぶりに上昇に転じた前年に続き上昇を維持しました。国交省は「大手半導体メーカーの工場が進出する地域では、関連企業も含めた従業員向けの住宅需要のほか、関連企業の工場用地や店舗等の需要も旺盛となっており、住宅地、商業地、工業地ともに高い上昇となっている」と分析しています。
ちなみに地価が最も高かったのは19年連続で「明治屋銀座ビル」(東京・中央区銀座2丁目)。1㎡あたり4,210万円で、前年から5.0%上昇しました。
<情報提供:エヌピー通信社>