国税庁をかたった「フィッシング詐欺」が発生しているとして、フィッシング対策協議会は1月に情報を公開して注意を呼び掛けました。フィッシング詐欺とは、偽サイトに誘導してログインIDやパスワード、個人情報を盗むネット犯罪の一種。確定申告期に発生することも多く、注意が必要です。
国税庁の名前をかたるフィッシングメールの件名には、「税務署からのお知らせ【宛名の登録確認及び秘密の質問等の登録に関するお知らせ】」、「【最終通知】滞納した税金がございます!【税務署】」、「【重要】滞納した税金がございます!【税務署】」などが確認されています。メール本文も複数の文面が確認されており、「e-Taxにアカウントを登録する義務がある」、「税金が納められていない」などとして、リンクへのアクセスを促すものでした。
誘導先のフィッシングサイトはe-Taxのサイトを装い、「e-Tax(個人の方用)新規」と表示された画面で「同意」をタップすると、姓名、生年月日、電話番号、住所などの入力を求められます。さらに操作を続けると暗証番号、秘密の質問、秘密の質問の答え、メールアドレスなどを入力する画面となり、続いてクレジットカード情報(カード番号、有効期限、カード名義人、セキュリティコード)、カード会社インターネットサービスパスワードなども入力させられてしまう仕組みになっています。
フィッシング対策協議会は、このようなフィッシングサイトで個人情報、カード情報、ウェブサービスのアカウント情報、Vプリカ(ネット専用プリペイドカード)の発行コード番号や額面などを入力したりアップロードしたりしないように呼び掛けています。そのうえでフィッシング対策にはメールソフトの迷惑メールフィルターが有効だとしています。
本来、税務署からのお知らせなどのメールに添付ファイルが添付されることはありません。メール等に心当たりのない人はリンク先をクリックしないことはもちろんのこと、心当たりのある人もURLを確認し、同様のフィッシング詐欺事例がないか確認してからクリックするなど、慎重に対応するよう協議会は呼び掛けています。
<情報提供:エヌピー通信社>