エヌピー通信社:国税庁予算 前年度比2.6%増

 政府が閣議決定した2023年度予算案で、国税庁の来年度予算は前年度比で2%強の微増となりました。納税者サービスのための「納税者利便性向上経費」や、「税制改正関係経費」が前年度より増加しています。また10月にスタートするインボイス制度の周知広報に向けて2億円を別枠で計上しています。

 国税庁の23年度予算は6,416億5,200万円で、22年度当初予算の6,254億1,400万円から162億3,800万円プラスと2.6%増えました。納税者利便性向上経費が前年度比11.4%増、税制改正関係経費が同9.6%増となったことが影響しました。一方、前年に比べて減少したのは、庁局署一般経費、職場環境整備・安全対策経費、税務大学校経費など。なおこれらとは別に、22年度第2次補正予算で、インボイス制度の周知広報に向けた推進経費として2億円が措置されています。

 人員面では前年から1,178人を増員する一方で、定員合理化によって1,141人を削減。23年度の定員は5万5,985人で、前年度より37人の増加となりました。

 役職で見てみると、税務行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)対応のために東京国税局に「情報システム部(仮称)」を設置します。また経済のグローバル化・デジタル化への対応として各国税局に課長補佐、情報技術専門官、国際税務専門官、査察機動専門官などを幅広く配置します。

 さらに20年にスタートした、税務署間の照会事務などを統括する「業務センター室」の機能を拡充するため、各国税局に「統括国税管理官」、「主任国税管理官」を大幅増員します。
<情報提供:エヌピー通信社>