国連が定めた世界共通の行動指針である「SDGs」(持続可能な開発目標)について、取り組んでいる企業の66.5%が経営上のメリットを得られたという調査結果を帝国データバンクが公表しました。調査は全国の1万1,337社から有効回答を得たもの。
SDGsは2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された世界共通の行動目標で「エスディージーズ」と読みます。30年までに実行すべき取り組みを「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」といった17の目標で示しているものです。
SDGsの取り組みによる効果として最も多かったのは「企業イメージの向上」で37.2%に上りました(複数回答)。回答企業からは「子ども向け食堂や木工物のふるさと納税など産官学での取り組みを進めた結果、企業イメージが向上し地元からの受注増につながっている」との声が寄せられています。
2番目に多かったのは「従業員のモチベーションの向上」(31.4%)で、「経営方針のベクトルが明確化され従業員のモチベーション向上に非常に有用だった」ということです。以下、「経営方針等の明確化」(17.8%)、「採用活動におけるプラス効果」(14.0%)、「取引拡大・新規開拓」(12.3%)、「競合他社との差別化」(11.5%)、「売上の増加」(11.1%)と続きました。
SDGsは社会的な目標を定めたもので具体的な行動を示したものではありませんが、金融機関や自治体は独自の指標を設定することで事業者のSDGsを促すための施策を展開しています。
<情報提供:エヌピー通信社>