国税庁:AI・データ分析の活用事例を公表!

 国税庁は、同庁ホームページにおいて公表している令和6事務年度(令和6年7月から令和7年6月までの1年間)法人税等の調査事績概要の中で、主要な取組としてAI・データ分析の活用事例を挙げております。
 それによりますと、国税庁では、AIを活用した予測モデルにより調査必要度の高い法人を抽出して、予測モデルが判定した不正パターンに加え、申告書や国税組織が保有する様々な資料情報等を併せて分析・検討した後、調査官が調査実施の要否を最終的に判断しており、調査官の知見にAIの分析結果を組み合わせることにより、効率的で精度の高い調査を実施しております。

 具体的に、モデルが想定した不正パターン(売上)では、調査により把握した不正の手口として、
①売上伝票を破棄することにより、破棄した分の現金の売上げを除外
②売上代金を代表者の個人口座に入金させることにより、売上げの除外を挙げております。
 その結果、上記①では、追徴税額(法人税・消費税)が約7千万円、上記②では、約1億円となりました。

 つづいて、モデルが想定した不正パターン(原価)では、調査により把握した不正の手口として、
①AI・データ分析の判定結果に加え、申告書や資料情報等を分析し、その後の実地調査により外注費を重点的に検討した結果、取引実態のない外注費を計上
②偽りの請求書を作成し、金銭の貸付けを原価(外注費)に仮装して計上
③不正加担者に単価を水増しした請求書を発行させ、原価(外注費)の過大計上を挙げております。
 その結果、上記①では、追徴税額(法人税・消費税)が約3億6千万円、上記②では、追徴税額(法人税・消費税)が約1億円、上記③では、約9千万円となりました。
 
 さらに、モデルが想定した不正パターン(経費)では、調査により把握した不正の手口として、
①偽りの出勤表等を作成し、架空の経費(人件費)を計上
②関連会社に偽りの請求書を作成させ、資金援助として渡した金額を経費(支払手数料等)に仮装して計上を挙げております。
 その結果、上記①では、追徴税額(法人税・消費税)が約1億5千万円、上記②では、約1億3千万円となりました。
(注意)
 上記の記載内容は、令和8年2月9日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。