国税庁はこのほど、2024事務年度(24年7月~25年6月)の「所得税及び消費税調査等の状況」を公表しました。所得税の実地調査と「簡易な接触」を合わせた件数は73万6,336件で前年度から21.7%増加しました。書面・電話による連絡や来署依頼にもとづく「簡易な接触」が大幅に増えたのが要因。調査により発覚した申告漏れ所得金額は9,317億円で前年度に比べ6.5%減少しましたが、追徴税額は同2.4%増の1,431億円で過去最高を更新しました。国税当局は「選定にAIを活用するなど、効率的かつ的確に調査を行った結果」としています。
1件当たりの申告漏れ所得金額は前年度比23%減の127万円、その追徴税額は同17.4%減の19万円。実地調査の件数は同1.3%減の4万6,896件で、このうち高額・悪質な不正計算が見込まれる事案を対象に深度ある調査を行う「特別調査・一般調査」が同1.9%減の3万6,404件、申告漏れなどが見込まれる個人を対象に短期間で行う「着眼調査」が同0.5%増の1万492件でした。
「簡易な接触」は、税務調査の効率化を図る国税当局の姿勢を象徴的に示す調査手法といえます。24年度の所得税調査では、実地調査の件数が微減した一方、「簡易な接触」の件数は同23.7%増の68万9,440件で大きく増加しました。納税者との直接的な接触を避けていたコロナ禍に実地調査に代わる対応として行われる件数が増えましたが、調査全体に占める割合はコロナ禍前より高く、調査手法として定着したというのが現状です。
<情報提供:エヌピー通信社>














