「頂き女子りりちゃん」を名乗って詐欺マニュアルを販売し、自らも男性から現金をだまし取ったとして詐欺罪などに問われた渡辺真衣被告に対し、名古屋高裁は懲役８年６カ月、罰金８００万円の判決を言い渡しました。一審の名古屋地裁判決（懲役９年、罰金８００万円）より懲役が６カ月減刑されたかたち。
高裁判決によると、被害者に謝罪の意思を示すなど反省していることに加え、渡辺被告が詐取金をつぎ込んだホストクラブのホストが「被害者に一部弁済している」事実があるそうです。こうした点が一審よりも半年減刑された要因とみられます。
ホストが弁済していることについて都内の税理士氏は「ホストは詐取金と知っていて、りりちゃんからお金を受け取っていたので、組織犯罪処罰法に則って被害者に一部のお金を支払う義務がある。そのため、ホストに代位弁済をしてもらっているようにみえても、りりちゃんには贈与税は課税されないようです」と説明します。
渡辺被告はマッチングアプリで知り合った男性３人の恋愛感情を利用して、２０２１年からの２年間で計１億５，５８０万円をだまし取ったほか、恋愛詐欺マニュアルを販売して、購入者の詐欺行為を手助けしました。詐取した所得を申告せず約４千万円を脱税した所得税法違反の罪にも問われています。
＜情報提供：エヌピー通信社＞
