国税庁は、2023年分所得税等の確定申告状況を公表しました。
それによりますと、所得税の確定申告書を提出した人は、前年を1.3%(29万2千人)上回る2,324万3千人となり、2011年以降ほぼ横ばいで推移しました。
申告納税額がある人(納税人員)は同2.3%増の668万7千人となり、3年ぶりに増加し、納税人員が増加したことから、その所得金額も同7.0%上回る49兆5,574億円となりました。
申告納税額は、前年を10.0%(3,698億円)上回る4兆499億円と、2年ぶりに増加し、前年分(2022年分)と比較しますと、納税人員、申告納税額、所得金額の全てで増加しました。
また、還付申告者数は、前年分から1.3%増の1,350万7千人と3年連続で増加、2021年分からほぼ横ばいで推移し、申告者全体の約58%を占めました。
所得税申告者のうち、株式等の譲渡所得の申告者は、前年分に比べて6.7%増の115万5千人と3年ぶりに増加し、そのうち所得金額がある人は同32.6%増の64万8千人、所得金額は同39.4%増の5兆6,641億円となりました。
株式等譲渡所得の申告者を除く土地等の譲渡申告者は、同0.5%増の55万5千人、そのうち所得金額がある人は同0.8%増の37万5千人、所得金額は同11.8%増の6兆832億円で、前年分からいずれも増加しました。
贈与税の申告状況をみてみますと、贈与税の申告書を提出した人員は51万人で前年分比2.6%増、そのうち納税人員は37万6千人で同0.9%減少しましたが、その申告納税額は3,548億円で同10.9%増加しました。
贈与税の申告書提出人員のうち、暦年課税を適用した申告者は同1.5%増の46万1千人、そのうち納税額がある人は同1.1%減の37万1千人、その納税額は同10.9%増の2,985億円で、1人当たりの納税額は同12.0%増の80万円となりました。
また、相続時精算課税制度に係る申告者は、前年分に比べて13.3%増の4万9千人、そのうち納税額があった人は同17.8%増の5千人、申告納税額は同10.9%増の563億円、1人当たりの納税額は同5.8%減の1,216万円となりました。
今後の動向に注目です。
(注意)
上記の記載内容は、令和6年6月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。