カジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)の開設に向け、大阪府・市が提出した計画が国に認定されました。カジノ構想は、新型コロナの流行により実質上ストップしていましたが、感染状況がある程度落ち着いたことで再始動したかたちです。
ギャンブルで勝って得たお金は、原則として税法上の「一時所得」として所得税が課されます。一時所得は10種類ある所得のうちでも、労務や役務の対価として生じない、つまり運などによる偶発的な収入を指すもの。現在進んでいるカジノ構想でも〝勝ち分〟は一時所得として扱われる方針です。
ただし競馬などであれば原則として勝ち分の馬券代しか経費として差し引けないのに対し、カジノでは入場時と退場時のチップ枚数をトータルで差し引いて、その差のみを所得として扱うことになる見通しです。特別な扱いをする理由としては、勝敗の全てを把握するのが困難ということがあるようです。
競馬や競輪といったギャンブルの勝ち分が所得として課税されるといっても、実際には勝ち分を正直に確定申告する人はほとんどいないため、よほど高額な当選金でないかぎり当局が捕捉し切れていない現状があります。それだけに今回導入するカジノでは、マイナンバーなどを徹底的に活用して所得を漏れなく捕捉する構えです。
<情報提供:エヌピー通信社>