国税庁:電子申告義務化の対象範囲の拡大を公表!

 国税庁は、電子申告義務化の対象範囲を拡大することを公表しました。
 経済社会のICT化等が進展するなか、税務手続きにおいても、ICTの活用を推進し、データの円滑な利用を進めることにより、社会全体のコスト削減及び企業の生産性向上を図ることが重要との観点から、2018年度税制改正により、「電子情報処理組織による申告の特例」が創設され、一定の法人が行う法人税等の申告は、e-Taxにより提出することが必須となりました。

 これまで、電子申告の義務化となる対象法人(人格のない社団等及び外国法人は含まれない)の範囲は、対象税目の一つの法人税及び地方法人税が、内国法人のうち、その事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人及び相互会社、投資法人及び特定目的会社でしたが、2022年4月1日以後、通算法人が追加されましたので、該当されます方はご確認ください。
 消費税及び地方消費税についても同様に、上記に掲げる法人(通算法人は、その事業年度開始の時において資本金の額等が1億円を超える法人のみ)に加え、国及び地方公共団体も対象法人となります。

 また、対象手続きは、確定申告書、中間(予定)申告書、仮決算の中間申告書、修正申告書及び還付申告書で、対象書類は、申告書及び申告書に添付すべきものとされている書類のすべてとなります。
 なお、例外的書面申告として、電気通信回線の故障、災害その他の理由によりe-Taxを使用することが困難であると認められる場合に、書面により申告書を提出することができると認められるときは、納税地の所轄税務署長の事前の承認を要件として、法人税等の申告書及び添付書類を書面によって提出することができます。

 また、義務化対象法人は、納税地の所轄税務署長に対し、適用開始事業年度等を記載した届出書を提出する必要があります。
 そのほか、消費税課税期間特例を選択している場合は、法人税と消費税の電子申告義務の開始時期が一致しないため、法人税よりも消費税の電子申告義務の開始時期が早くなるケースがありますが、この場合、e-Taxによる申告の特例に係る届出書は、法人税及び消費税について、それぞれ義務対象となる事業年度又は課税期間の開始の日から1月以内に提出する必要がありますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。
(注意)
 上記の記載内容は、令和4年4月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。