国税庁が2019年度分の会社標本調査の結果を公表しました。黒字企業の割合は38.4%で10年連続の増加となっています。しかし一方で、黒字企業の所得金額は63兆2,588億円で前年度から9.3%も落ち込み、10年ぶりに減少しました。19年度末から新型コロナウイルスの流行が始まったことが影響しているとみられ、コロナ禍の本格的な影響が反映される来年度調査での深刻な落ち込みは避けられそうもありません。
国税庁は毎年、国内の企業の状況を資本金階級別や業種別に調査しています。資本金階級や業種ごとの企業の実態を明らかにすることで、租税収入の見積もりや税制改正などの基礎資料とするためです。最新の19年度版は、19年4月1日~20年3月31日に終了した法人の事業年度が対象となっています。
調査結果によれば19年度の日本の法人数は275万8,420社で、前年度から1万9,871社増加しました。法人数は7年連続で増加しています。
全体の法人数から連結子法人の数(1万2,983社)を差し引いた274万5,437社のうち、利益計上法人は105万4,080社で、欠損法人が169万1.357社でした。利益より欠損のほうが多い「赤字企業」の割合は61.6%で、前年度から0.5ポイント減っています。
<情報提供:エヌピー通信社>