財務省は、国税総合管理(以下:KSK)システムの行政事業レビュー結果を公表しました。

 KSKシステムとは、全国の国税局と税務署をネットワークで結び、申告・納税の事績や各種の情報を入力して国税債権などを一元的に管理し、これらを分析して税務調査や滞納整理等に活用するなど税務行政の根幹となる各種事務処理の高度化、効率化を図るシステムです。
 また、行政事業レビューの目的は、各府省が自ら所管事業の執行状況を公表するとともに、外部有識者による客観的な事業の点検を受け、その結果を概算要求や執行の改善に反映させることにあります。

 KSKシステム事業の点検での論点には、「次期システム更改に向け、専門的な第三者の意見を聞くなど、一者応札の改善も含めた適切な検討が行われているのか」、「2021年度を目途とする運用コストの3割圧縮に向けて運用コストの削減に努めているか」の2つがあります。
 執行状況をみてみますと、一者応札の改善については、2015年度のホスト機器の調達で調達区分の細分化、入札公告期間の延長等をした結果、ネットワーク機器の調達で複数応札が実現したとあります。

 しかし、問題点として、当局では他社がつくったプログラムを改修しろと言われても非常に怖いという各ベンダーの意見がありました。
 運用コストの削減については、2021年1月に予定している機器更改に対して、センター設置サーバ台数の削減、拠点用サーバのセンターへの集約等の方針を策定し、さらなる削減を図るとしております。

 KSKの開発関係経費は、2018年度の場合、全体が約345億円計上され、そのうち50億円ほどがプログラム開発関係の費用、290億円強がランニングコスト、そのうちさらに240億円ほどが電子計算機等の借料という構成になっております。
 外部有識者による点検結果によりますと、「一者応札の契約が多く、財務省もベンダーロックイン(特定ベンダーの独自仕様のシステムが採用されるとベンダーが固定されやすくなること)やシステム規模などが業者の参加を妨げる要因となっていると認識しているが、それに対する有効な対策が検討されているか疑問」、「運用コストの削減については、開発費との合計額の観点からも削減ができるように、検討を進めるべき」などのコメントがあがっております。
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年10月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。