文部科学省は、2019年度税制改正要望を公表しました。
 それによりますと、今回もゴルフ場利用税の廃止を要望しております。
 2016年のリオデジャネイロ五輪で、112年ぶりにゴルフは復活し、東京五輪でも実施が決まっていることから、幅広くゴルフの振興を図り、国民が身近に親しむ環境を整備する上で重要だとして、ゴルフ競技団体や関係業界等を含め、同税廃止に向けた動きを強めております。

 ゴルフ場利用税の前身は、1940年に国税として導入された入場税で、その後、1954年にパチンコ店やマージャン店などとともに、娯楽施設利用税という地方税となりました。
 1989年の消費税創設に際して、国税の入場税は廃止され、娯楽施設利用税もパチンコ・麻雀・射的場などの利用に係るものは廃止されましたが、ゴルフ場の利用行為に対してだけは、ゴルフ場利用税と名称変更して存続しております。
 現状、国体競技選手、年齢18歳未満の者や70歳以上の高齢者、障害者などは非課税ですが、その他の利用者には一人1日あたりの施設利用に対して800円(標準税率)~1,200円(制限税率)で課税されております。

 関係者の間では、スポーツの中でゴルフだけが消費税と施設利用税との二重課税で公平性を欠いているなどとして廃止を主張しております。
 要望の背景には、ゴルフ人口の減少にあるとみられ、1993年に約1,480万人でしたゴルフ場利用者は、2016年には約550万人と減少しており、利用単価も大きく減少し、業界では少しでも負担を減らしてゴルフ場に客を呼び戻したい事情があります。
 しかし、課税側である都道府県と交付金を受ける市町村は、廃止には反対しており、ゴルフ場の開発許可や周辺の道路整備にかかる行政サービスを賄う費用として欠かせないとしております。

 ゴルフ場利用税の税収は年間約459億円(2016年度決算額)に及んでおり、そのうち7割がゴルフ場のある市町村に交付され、財政状況がひっ迫している地方財政にとっては貴重な財源であるとして、総務省も自治体を後押ししております。
 ゴルフの人気回復を狙い、ゴルフ場利用税の廃止要望をする業界側と財源を死守したい自治体の攻防が続いており、今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年9月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。