離婚や死別によってひとり親となった人に所得税や住民税の軽減を認める「寡婦(寡夫)控除」について、未婚者も対象にするよう厚労省が要望する方針を固めました。2019年度税制改正への要望書に盛り込みます。

 寡婦控除は、離婚や死別によって配偶者を亡くした上で、子どもを扶養親族として養っているか、年収500万円以下のどちらかの条件を満たす人を対象にしています。どちらかの条件を満たすと27万円、両方を満たすと35万円が所得から控除されます。また寡夫控除では、両方の条件を満たした時に27万円の控除ができます。しかし、どちらも民法上の婚姻関係があったケースに限られ、未婚のいわゆるシングルマザーなどについては税優遇を受けられないことから、不公平との声が上がっていました。
 厚労省はこうした声を受け、年末にまとめる19年度税制改正に向けた要望に、寡婦(寡夫)控除の非婚者への対象拡大を盛り込みます。

 すでに8月末には保育園や幼稚園の保育料について、未婚のひとり親についても寡婦(寡夫)控除が適用されるとみなして減免する措置が閣議決定され、9月からスタートしています。寡婦(寡夫)控除の見直しは後追いとなりますが、改正はほぼ決定的と言えそうです。

 また厚労省は、児童養護施設などを出て進学・就職する若者を税制面で支援することも併せて要望する見通し。現在では生活費や家賃の貸付金は5年間働き続ければ免除されますが、一部は免除益として所得税が課されています。非課税措置を講じることで、若者の自立を促す狙いがあります。
<情報提供:エヌピー通信社>