国税庁が2016年7月~17年6月に実施した法人税関係の実地調査の件数は、法人税で9万7千件、消費税で9万3千件と、ともに前年から微増しました。受け取った消費税より支払った消費税が多いとして還付申告した法人のうち、不正に還付申告したと調査で認定された法人への追徴税額は128億円に上り、前年から一気に4倍に増加しています。国税庁では消費税還付の不正への対応を主要な取り組みとして挙げていて、今後の消費税の還付申告は税務調査のターゲットとなりそうです。

 国税庁の資料によれば、法人税、消費税、源泉所得税のそれぞれで、前年より実地調査件数、非違件数がわずかに増えています。そのなかでも特に目立つのが消費税で、実地調査件数は3.4%増にとどまる一方で、不正による追徴税額は前年から138億円増えて一気に90%の増加率を示しました。

 この背景にあるのが、消費税の不正還付です。最新の16事務年度(16年7月~17年6月)のデータを見ると、消費税還付を申告した法人に対する実地調査の件数は、前年に比べて9.1%マイナスとむしろ減っています。にもかかわらず、不正計算による還付への追徴税額をみると、前年の30億円から一気に4倍増となり、128億円となりました。非違件数は前年から減っていることから、不正還付1件当たりが〝大型化〟していることになります。
<情報提供:エヌピー通信社>