所有者不明の土地が全国で増えている問題を受けて、土地利用者に固定資産税を課す新ルールの運用基準を総務省が固めたことが分かりました。一時的利用ではなく年間を通して居住する場合などを利用者と定義し、所有権を持っていなくても課税対象とします。

 新ルールでは、所有者が分からない時には、土地を実際に利用している人に固定資産税を課します。一時的な利用は該当せず、継続して居住したり事業を営んだりと、年間を通して利用しているケースが対象となります。実務では、住民票や電気・ガスの利用、家財の保有状況などから総合的に判断するそうです。

 賃貸借関係がある時は、借り主ではなく貸し主が利用者と判断されます。複数人が共同利用していれば連帯して納税義務を負い、土地家屋の一部のみを利用していると特定できれば、該当部分のみが課税対象となります。

 利用者による納税が済んだ後に本当の所有者が特定されたとしても、それまでの自治体による所有者調査に落ち度などがない限り、利用者から徴収した固定資産税を返還するなどの措置は行わないとのことです。

 固定資産税を所有者でなく利用者に課す制度は、20年度税制改正で導入が決まりました。具体的な判断基準が決定されたことを受け、近く各自治体にガイドラインとして提示する方針です。2021年度の課税からの適用を目指します。
<情報提供:エヌピー通信社>