新型コロナウイルスの感染拡大の影響で発生した損失は、2年前までに納めた法人税額の範囲で還付を受けられる「災害損失欠損金の繰戻還付」の対象となります。そのため、休業要請に応じたことで食材の廃棄損が生じた飲食業者や、イベントの中止で商品の廃棄損が生じた事業者は、繰戻還付の適用の検討を忘れないようにしたいところです。

 災害損失欠損金の繰戻還付とは、災害時に発生した欠損金について、事業年度開始前の2事業年度(白色申告は1事業年度)分の法人税について還付を受けることができる特例。新型コロナに関する支出で制度の対象となるのは、飲食業者の食材の廃棄損やイベント業者の商品の廃棄損、感染防止のためのマスク・消毒液の購入費用、感染者の発覚で廃棄処分した器具備品等の除却損などとなっています。

 なお欠損金の繰戻還付は通常は資本金1億円以下の中小企業しか適用できませんが、今年2月から2022年1月までに終了する事業年度に生じた欠損金に限っては、資本金1億円超10億円以下の法人でも還付対象とすることが認められています。新型コロナの影響で多くの事業者が被害を受けていることを踏まえた特例措置です。
<情報提供:エヌピー通信社>