政府が2019年10月の消費増税対策として導入した「プレミアム付き商品券」の申請率が4割程度にとどまったことが明らかになりました。購入資金を準備しなければならず負担感が大きかったほか、対象になった低所得者が申請に抵抗感を抱いて渋るケースが多かったとみられます。消費喚起を狙って政府が打ち出した施策が空振りに終わった可能性が高く、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた現金給付方法についても入念な検討が求められそうです。

 政府は消費税率を10%に引き上げるタイミングに合わせ、プレミアム付き商品券の販売を始めました。子育て世帯のほか、住民税が非課税となる所得の低い人を対象に設定。商品券の使用は税率を上げた10月に始まり、3月末に終了しました。実施期間が半年と短く、もともと効果が危ぶまれていましたが、実際にほとんどの自治体で申請率が3~4割と伸び悩んだということです。

 今回は商品券の購入に必要となる引換券について、子育て世代は自動的に届く一方、低所得者は自ら申し込むシステムでした。このため総務省幹部は「所得が低いことを率先してオープンにすることは心理的な抵抗が強かった」と分析します。またプレミアム率が25%で、最低金額の商品券(額面5千円)を受け取るためには4千円を事前に用意する必要がありました。14年の前回増税時、低所得者を対象に支給された「臨時福祉給付金」は申請率が7割程度と高かったのですが、自治体に申請書を出すだけで済んだことが奏功したとみられます。
<情報提供:エヌピー通信社>