国税庁は、2018事務年度(2018年7月から2019年6月までの1年間)の稼働無申告法人調査状況を公表しました。

 それによりますと、資料情報等の分析・検討を行った結果、事業を行っていると見込まれる無申告法人2,683件(前年対比3.5%増)に対し実地調査を実施し、消費税についても1,999件(前年対比0.5%増)を実地調査しました。
 その結果、法人税76億円(同51.4%増)、消費税66億円(同12.7%増)で合わせて142億円(同30.5%増)を追徴課税しました。
 このうち、稼働している実態を隠し、意図的に無申告であった法人は、法人税が488件(同12.2%増)、消費税が337件(同11.6%増)あり、法人税43億円(同60.2%増)、消費税22億円(同36.7%増)の計65億円(51.6%増)を追徴課税しました。

 広島国税局の事案では、稼働無申告であることを把握し、調査を実施した結果、多額の利益を認識していたものの意図的に無申告の設備工事を営む調査法人があり、A法人の実地調査において、A法人の専属下請先の法人だった調査法人が無申告である事実を把握、調査に着手しました。

 その結果、調査法人は、多額の利益が生じており申告が必要であることを十分に認識していたにもかかわらず、作成した売上に係る書類を破棄し、申告を行わなかっただけでなく、外注先と通謀して、架空の外注費の振込みをすることによって得た資金を代表者が個人的に費消していた事実も判明しました。

 調査法人に対しては、法人税(5年)の申告漏れ所得金額1億5,700万円について重加算税を含む税額4,900万円を追徴しました。
 なお、2018事務年度に赤字と申告した法人へ調査したところ、7社に1社が実は有所得(黒字)法人だったことも無所得申告法人に対する実地調査結果で明らかになり、不正件数8千件の約半分、調査件数全体の14.6%に当たる4千件が本当は黒字なのに赤字に仮装していたことが判明しました。

 国税当局では、今後も事業を行っているにもかかわらず申告をしていない法人を放置しておくことは、納税者の公平感を著しく損なうものであることから、登記情報等から法人を把握した上、無申告法人を的確に管理するとともに、稼働無申告法人に対する調査に重点的に取り組んでおります。
(注意)
 上記の記載内容は、令和2年1月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。