安倍政権の「働き方改革」の影響で短納期での発注や急な依頼が増加することを懸念する企業は全体の4割に上るというアンケート結果を中小企業庁が発表しました。働き方改革法による残業規制で発注側企業の社員の負担は軽減されても、立場の弱い中小企業など受注側企業の負担は増大することが危惧されています。

 中企庁は今年1~3月に6万以上の会社にアンケートを送付し、2万1644社から回答を得ました。
 このうち受注側の事業者として回答したのは1万9427社。今年4月以降、働き方改革関連法で大企業は原則として月45時間・年360時間を超える残業を社員にさせることが禁止されましたが、この時間外労働の上限規制について、アンケートで「何らかの影響が及ぶ懸念がある」と回答した企業は全体の4割でした。「急な対応の依頼が増加」、「短納期での発注の増加」、「受注業務の拡大・営業時間の影響」、「従業員派遣の要請」などの不安が挙げられています。

 また来年4月から中小企業も時間外労働の上限規制の順守が求められますが、その事実を知らない企業は19.4%に上りました。最も認知していなかった業種は小売業で、全体の34%が知らないと回答。卸売業25.7%、建設業24.2%、製造業19.6%と続きます。上限規制を理解したうえで、対応を困難と回答した事業者は全体の9%でした。困難である理由は、「人手不足であるうえに採用も困難」、「仕事の繁閑の差が大きい」、「短納期発注や急な対応の要請が多い」、「利益が確保できない」などの事情が並んでいます。
<情報提供:エヌピー通信社>