総務省は10月上旬、大阪府泉佐野市など4自治体を「ふるさと納税」制度から除外した決定を、今後も継続することとしました。除外決定の再検討を命じた国地方係争処理委員会の勧告を無視する結果に、泉佐野市など自治体は猛反発していて、両者の対立には終わりが見えません。

 ふるさと納税制度を巡っては、昨年11月に総務省が全国に「返礼率は3割以下に抑えるべし」と要請する文書を送った後も、泉佐野市、静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町の4市町だけがアマゾンギフトカードなどの高額返礼品を送り続けました。それを受けて総務省は、今年6月から始まった新制度のもとで4市町を制度から除外しましたが、泉佐野市が「過去にさかのぼる法の適用は不当」として国地方係争処理委員会に訴えていました。

 委員会は、「何らかの形で是正を求めるべき事情があった」と総務省の立場をくみつつも、同省が法改正前にさかのぼって4自治体の行為を法律違反と認定したことが「地方自治法に反すると評価される余地が生じる」と認定。約1カ月の猶予を与え、10月4日までに除外決定の再検討を行うよう勧告していましたが、総務省の考えは変わりませんでした。

 委員会の勧告を受けた上での国の判断になお不服がある場合、自治体は総務相を相手取って高等裁判所に訴えることができます。かねてより総務省の舵取りに不服をあらわにしてきた泉佐野市は「結果はとうてい受け入れられない」としています。

 ふるさと納税の実績をまとめたデータによれば、2018年に最も寄付を集めた自治体は泉佐野市で、全寄付額の1割に当たる497億5300万円でした。また2位~4位も除外決定を受けた各自治体が占め、総務省との対立が逆に納税者の注目を集めてしまい、多額の寄付につながった面は否めません。総務省としては、要請に基づき返礼品を自粛した自治体がある以上、4自治体に対する譲歩は絶対できないという判断ですが、裁判で総務省の地方自治法違反が改めて認定されてしまう可能性は否めません。
<情報提供:エヌピー通信社>