中小企業が消費増税分を価格に転嫁できるかどうかが懸念されています。公正取引委員会は9月18日、消費税が10月以降に適正に転嫁されているか確かめるため、630万の中小事業者などを対象に書面調査を行う方針を示しました。

 消費増税が実施されると、原材料費も仕入れ価格も上がることになり、最終的には店頭価格も値上げされます。店頭価格が上がると客離れを招くおそれがあるため、店頭価格を据え置きにし、納入業者との取引にも増税分の上乗せを認めないという動きが起きります。中小業者は立場が弱いため、買いたたき要請を飲まざるを得ないケースが多くなると見られています。買い手側が納入業者に対して、消費税分を転嫁した価格で契約していたのに消費税分を支払わなかったり、値下げを強要したりするケースが発生するおそれもあります。

 8%への増税直前の2013年10月から今年5月末までに公取委や中小企業庁が着手した転嫁拒否に対する調査件数は1万1397件で、そのうち何らかの違反があったとして指導・勧告・措置を受けた企業は4815社ありました。今回の増税によってさらなる転嫁拒否が発生することが予想されます。

 公取委は調査を通じて把握した転嫁拒否行為に対しては、消費税転嫁対策特別措置法に基づいて迅速かつ厳正に対処する方針です。
<情報提供:エヌピー通信社>