2019年10月には消費税率10%への引上げが予定されており、金の密輸入のさらなる増加が想定されることから、2019年度税制改正において、消費税における仕入税額控除制度の見直しを行います。
 具体的には、
①密輸品と知りながら行った課税仕入れについて、仕入税額控除制度の適用を認めない(2019年4月以後適用)こと
②金又は白金の地金の課税仕入れについて、本人確認書類の写しの保存を仕入税額控除の要件に加える(2019年10月以後適用)としました。

 財務省の2018年の全国の税関における金地金密輸入事犯の摘発状況によりますと、2018年に全国の税関が摘発した金地金(金塊に加えて一部加工された金製品も含む)密輸入事犯の件数は1,088件(前年比約20%減)、押収量は2,119キログラム(同約65%減)でした。
 前年比では摘発件数、押収量ともに減少しておりますが、近年の金の密輸入の増加は著しいものがあり、2019年度税制改正において、その対応策を盛り込みました。

 消費税率が8%に引き上げられた2014年から、摘発件数、押収量ともに急増しており、輸入時には税関で消費税が課税されますが、密輸して消費税を免れて、国内で売りますと消費税分が儲けとなるため、消費税率が高くなればなるほど密輸による儲けも大きくなることが増加の背景にあるとみられております。

 2018年度税制改正において、消費税法を改正し、輸入に係る消費税の脱税に係る罰金額の上限を脱税額の10倍が1,000万円を超える場合には、脱税額の10倍に引き上げたものの、金の密輸入はいまだ高水準にあります。
 密輸の仕出地別にみてみますと、2018年は「香港」が332件、「韓国」が319件、「中国」が224件の順に摘発件数が多い結果となりました。
 大規模空港のみならず、地方の海港・空港(清水港、宮崎空港等)でも摘発があり、摘発が全国にまたがっていることから、金密輸入に対しては、全国の税関で取締りを強化し、厳正に対処しております。
 今後の動向に注目です。
(注意)
 上記の記載内容は、平成31年4月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。