2019年度税制改正において、サプライチェンや地域の雇用を支える中小企業を念頭に、事前対策の策定・実践など実効性が高い事前対策の促進が不可欠との観点から、中小企業の災害に対する事前対策のための設備投資に係る税制措置が創設されます。

 対象者は中小企業・小規模事業者ですが、取組内容や実施期間、防災・減災設備の内容等を記載した「事業継続力強化計画(仮称)」を作成し、経済産業大臣に申請・認可を受ける必要があります。
 対象設備は、事前対策強化に必要な防災・減災設備で、100万円以上の機械装置(自家発電機、排水ポンプ等)、30万円以上の器具備品(制震・免震ラック、衛星電話等)、60万円以上の建物附属設備(止水板、防火シャッター、排煙設備等)が該当します。

 事業者が作成した事前対策のための計画を経済産業大臣が認定した上で、認定計画に含まれる設備の導入に対して、税制措置を適用し、上記の自家発電や制震・免震措置等の防災・減災設備への投資に対して、特別償却(20%)を講じます。

 この税制措置の創設は、中小企業等経営強化法の改正が前提となり、適用期間は同法の改正法の施行から2021年3月31日までとなります。
 経済産業省では、事前対策不足による失敗例として、豪雨発生時に近隣の河川が氾濫、工場が浸水すると同時に大量の土砂が流入し、主要生産設備等が全て水没あるいは土砂に埋もれてしまい使用不能となった旋盤加工業や、震災発生時のリスクに備えて、事前に工場内の生産設備などに免震・制震対策を施していなかったため、震度5の揺れが発生した際に、設備が転倒、損壊する被害が発生した電気部品製造業などを示しております。

 また、事前の設備投資による防災・減災対策例として、災害の発生時の事業継続の対応指針、目標復旧時間などを予め策定し、通常操業の目標再開時期を実現するため、止水板、排水ポンプなどの設備を準備していた製造業やサーバーがダウンしないよう、制震ラックを導入するとともに、地震発生時においても最低限不可欠な電力を確保するため、サーバーが最低限稼働できる非常用発電機を導入していたデータセンタなど例示しておりますので、参考にご確認ください。
(注意)
 上記の記載内容は、平成31年4月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。