国税庁は、2016事務年度の無申告法人に対する調査事績を公表しました。
 それによりますと、2016事務年度(2017年6月までの1年間)において、事業を行っていると見込まれる無申告法人2,623件(前年対比2.7%増)に対して実地調査をし、法人税63億6,700万円(同38.7%増)を追徴課税しました。

 また、消費税については1,988件(前年対比0.4%増)を実地調査した結果、消費税50億2,100万円(同24.4%増)を追徴課税し、法人税と合わせて113億8,800万円(同32.0%増)を追徴課税しました。
 このうち、稼働している実態を隠し、意図的に無申告であった法人税363件(同16.3%増)及び消費税244件(同14.0%増)の法人に対し、法人税27億5,100万円(同23.5%増)、消費税14億9,400万円(同94.0%増)を追徴課税しました。
 事案では、事業活動を隠ぺいする目的で移転登記をせずに無申告であった甲署管内で建物の解体工事などを営むA社のケースがあがっております。

 取引先法人に対する調査において、本店登記が遠隔地(乙署管内)であるA社に対する支払いを把握したため、実態を確認したところ、無申告のため調査が行われました。
 その結果、A社は、事業活動を隠ぺいするため、事業の実態のない遠隔地に本店登記を置いたままであること及び外注費の支払等を全て現金で行い、原始記録を破棄して帳簿書類も作成せず、税務申告を不正に逃れていました。
 A社に対しては、7年間の法人税の申告漏れ所得金額1億5,400万円について追徴税額4,800万円(重加算税含む:以下同じ)及び5年間の消費税について追徴税額2,000万円がそれぞれ課税されました。

 一方、申告はしているものの赤字としていた無所得申告法人3万3,400件を実地調査した結果、そのうち2万4,000件から2,534億円の申告漏れ所得金額を把握され222億円を追徴課税しました。
 また、8,000件が不正を働いており、不正所得金額は1,102億円となるとともに、そのうち5,000件は実は黒字法人で、実地調査件数全体の13.4%が黒字法人であったことが明らかになりました。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年3月2日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。