2018年度の税制改正大綱には、事業者の電子申告にかかる見直しが盛り込まれています。

 一つ目は、資本金1億円超の大企業に限り、2020年から法人税や消費税などの電子申告を義務付けるというもの。大企業は独自の経理システムを導入していることが多く、中小に比べても電子化が進んでいません。完全義務化によって、一気に税務申告の電子化を推し進めたい狙いがあります。

 二つ目は、自営業者や個人事業主が税務申告の際に電子申告を使えば、青色申告者に認められる「青色申告特別控除」の控除枠を紙申告の人と比べて10万円上乗せするというもの。大企業への義務化と同じ20年から導入します。

 ただし、税制改正では、青色申告特別控除の控除額を現行の65万円から55万円に一律10万円引き下げることとしています。前述のように電子申告をした人に限っては10万円を上乗せできるわけですが、実態としては電子申告の人は従来通りの65万円を控除でき、紙申告の人は現行より10万円控除枠が縮小するということになります。電子申告者へのボーナスというよりは、紙での申告を続ける人に対する10万円のペナルティーの意味合いが強い見直しと言えます。
<情報提供:エヌピー通信社>