国税庁は、2016年度の査察事績を公表しました。
 それによりますと、同年度は検察庁への告発件数が前年度より17件も多い132件となりました。

 査察は、昨今の経済取引広域化、国際及びICTにより脱税手段・方法が 複雑・巧 妙化している中で、経済社会情勢の 変化に的確対応し悪質な脱税者告発に努めております。
 消費税事案や国際事案のほか、太陽光発電関連事案など急速に市場が拡大する分野などへの積極的な取組みをしております。
 消費税事案については、国民の関心が極めて高いこと、また、受還付事案はいわば国庫金の詐取ともいえる悪質性の高いものであることから、積極的に取り組まれました。
 2016年度の消費税事案の告発件数は23 件(前年度12件)で、うち受還付事案は11 件でした。

 また、2011年度に創設された消費税受還付未遂犯を適用(還付金の受領がない限り消費税の不正還付罪の対象とならなかったが、不正還付の未遂も罰則対象に)した事案も2件ありました。
 告発事例として、消費税の輸出免税制度を利用して不正に還付を受けていたものがあがっております。

 また、国際事案については、国際課税への取組みが重要な課題と位置付けられており、査察においても、国外取引を利用した悪質・巧妙な不正を行っている国際事案にも積極的に取り組まれました。
 2016年度の国際事案の告発件数は21 件(前年度28件)でした。
 告発事例では、国外取引を利用した不正を行い、得た資金を国外留保していた事例があがっており、国外預金の解明のために、租税条約等に基づく外国税務当局との情報交換制度が活用されました。

 その他、近年の経済社会情勢に即した事案として太陽光発電関連事案があがっております。
 太陽光発電事業の市場は、再生可能エネルギー固定価格買取制度の導入で急速に拡大し、それに伴う取引に係る脱税も増加しており、2016年度の同関連事案の告発件数は10件(前年度2件)でした。
 また、東日本大震災からの復興に向けた経済活動に伴う取引に係る脱税も増加しており、2016年度の震災復興関連事案の告発件数は12件(同3件)ありました。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年12月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。