国税庁・国税不服審判所は、2016年度の再調査の請求や審査請求、訴訟の概要を公表しました。
 それによりますと、2017年3月までの1年間(2016年度)の再調査の請求・審査請求・税務訴訟を通しての納税者救済・勝訴割合は9.4%となりました。

 納税者が国税当局の処分に不満がある場合は、税務署等に対する再調査の請求(改正前:異議申立て)や国税不服審判所に対する審査請求という行政上の救済制度と、訴訟を起こして裁判所に処分の是正を求める司法上の制度があります。
 再調査の請求の発生件数は、消費税(58.1%減の484件)をはじめ、ほとんどの税目が減少したことから、全体では前年度から47.5%減の1,674件となりました。
 処理件数は、「取下げ等」が275件、「却下」208件、「棄却」1,199件、「一部取消」100件、「全部取消」23件の合計1,805件(前年度比43.6%減)となりました。
 納税者の主張が一部でも認められたのは計123件となり、処理件数全体に占める割合(救済割合)は前年度を1.6ポイント下回る6.8%となりました。

 また、国税不服審判所への審査請求の発生件数は、法人税等(50.9%増の504件)など、ほとんどの税目が増加したことから、18.6%増の2,488件となりました。
 処理件数は、「取下げ」が269件、「却下」191件、「棄却」1,258件、「一部取消」192件、「全部取消」49件の合計1,959件(前年度比15.2%減)となりました。
 納税者の主張が何らかの形で認められた救済割合は同4.3ポイント増の12.3%となりました。

 一方、訴訟となった発生件数は、徴収関係(38.4%増の54件)が増えたものの、所得税(5.9%減の80件)や相続・贈与税(22.3%減の28件)などが減少したことから、前年度を0.5%下回る230件となりました。
 終結件数は、「取下げ等」が25件、「却下」20件、「棄却」189件、「国の一部敗訴」5件、「同全部敗訴」6件の合計245件(前年度比6.5%減)で、国側の敗訴(納税者勝訴)割合は同3.9ポイント減の4.5%となりました。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年11月13日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。