来年1月に始まる「つみたてNISA」の対象になる投資信託が120本程度になるとの見通しを金融庁が示しました。同庁への事前相談があった商品のうち、基準に対応している商品を選んだものです。つみたてNISAの口座開設は今年10月からで、その際には実際の商品が出そろう見通しです。

 金融庁はつみたてNISAの対象をめぐり、税の優遇を受けられる商品の条件として販売手数料をゼロにするなど厳しい水準を示していたため、今春時点では50本程度しかラインアップがそろいませんでした。5千本程度の投信全体に占める割合が低いことから、金融庁の森信親長官が講演で「対象になるのは1%しかない」と証券業界に対する批判ともとれる発言をしたほどでした。

 それが数カ月で倍増した背景には、各社が条件を満たす低コストの新商品を開発したほか、既存商品の手数料引き下げを進めたことがあります。商品の種類も株式型だけではなく、債権など複数を組み合わせた資産複合型が増えたり、国内外の株式を組み合わせた商品も提案されたりするなど、金融庁は「幅広い商品があり、選択肢が広がりそうだ」と歓迎ムードです。

 つみたてNISAは、国内資産で運用するインデックス投信の場合、保有時にかかる信託報酬を0.5%以下にするのが条件です。事前相談のあった投信の信託報酬は平均0.27%で、金融庁が設定した条件を大幅に下回ったことも明らかになっています。国内外の資産で運用するインデックス投信も、0.75%が上限ですが平均は0.36%にとどまりました。証券業界にとっては設け幅の薄い商品ですが、投資初心者にとってはハードルが低くなったと言えそうです。
<情報提供:エヌピー通信社>