小規模企業共済や中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)を運営する中小企業基盤整備機構(中小機構)が、掛金を前納した加入者に対して本来より多くの利息を支払っていたことが明らかになりました。機構内の職員が単純な計算ルールを理解していなかったことによるものだそうです。過払い額は67億円に上ります。

 小規模企業共済は、小規模企業の役員の退職後の生活資金や個人事業主の廃業後の再起をサポートするための制度。一方の経営セーフティ共済は、中小企業の倒産防止を目的としています。いずれもリスクへの備えだけではなく、掛金の支払いが損金になるなど節税につながる制度として多くの中小企業に利用されています。

 掛金を前納した企業は、実際の納付月から本来の納付月までの利息分として、前納した月数に応じた「前納減額金」を中小機構から受け取れます。この前納減額金の計算につき、前納期間に1カ月未満の端数があれば、小規模企業共済法施行規則により「14日以下は切り捨て、15日以上は1カ月」とすることになっています。しかし中小機構では、端数の日数にかかわらず、一律に1カ月分として端数処理していたことで過大還付になったそうです。

 中小機構の推計によると、この計算間違いにより、小規模企業共済で約36億円、経営セーフティ共済で約31億円が過大に支払われていたとのこと。なお、すでに支払われた過大受け取り分を返還する必要はないようです。
<情報提供:エヌピー通信社>