国税庁が税務調査先の選定にAI(人工知能)を活用していく構想を明らかにしました。国税職員一人当たりの処理件数が増加していることを踏まえ、職員の負担を減らすとともに、巧妙化する課税逃れに対応していく狙いがあるそうです。

 国税庁が公表したのは10年後に想定される税務行政のあり方をまとめた資料です。これによると、納税者の利便性や業務効率を向上させるという「スマート税務行政」の実現を目指しているとのことです。

 納税者の利便性向上の将来像として、税務相談を電子メールやチャットなどでも実施し、またAIが相談内容を分析して最適な回答を自動で示せるようにするほか、行政機関間の手続きの簡素化も進めます。納税者が税務署に出向かず、スムーズかつスピーディに手続きが完了する環境の構築を目指します。

 他方、課税や徴収の効率化・高度化の将来像として、申告内容の自動チェック体制や、AIを使ったコールセンター機能の強化も図ります。調査・徴収の分野でもAIを活用し、納税状況などに応じて優先的に着手する滞納事案を選定し、適切な接触方法の提示などができるようにする構えです。
<情報提供:エヌピー通信社>