財務省は、2015年度租税特別措置(以下:租特)の適用実態調査結果報告書を公表しました。
 それによりますと、2015年度における法人税関係の租特の対象措置数は83措置(2014年度は87措置)で、適用法人数は174.3万法人(同166.3万法人)と4.8%増加しました。
 この背景には、「中小企業者等の法人税率の特例」、「所得拡大促進税制」、「生産性向上設備投資促進税制」などの適用件数が増加したためとみられております。

 租特の種類ごとにみてみますと、中小企業への軽減税率(資本金1億円以下の中小企業には年800万円以下の所得に特例で15%の税率)を適用する「法人税率の特例」(2措置)は、適用件数が84.4万件(2014年度比5.0万件増)、適用額が3兆2,272億円(同2,431億円増)と大きく増えており、景気回復によって法人税を支払う黒字企業が増加したためとみられております。
 また、「税額控除」(16措置)は、適用件数が15.4万件(2014年度比1.5万件増)、適用額が1兆563億円(同▲188億円減)でした。

 主な内訳は、「研究開発税制」が6,158億円(同▲588億円減)と減少しましたが、2015年度から適用要件を緩和した「所得拡大促進税制」が2,774億円(同296億円増)、2014年度から新設された「生産性向上設備投資促進税制(一部)」が1,181億円(同212億円増)と増加しました。
 「特別償却」(27措置)は、適用件数が7.3万件(2014年度比0.6万件増)、適用額が2兆3,619億円(同5,043億円増)でした。

 主な内訳は、太陽光発電設備など新品のエネルギー環境負荷低減推進設備等の取得や製作、建設をした場合に税が優遇される「環境関連投資促進税制(一部)」は5,556億円(同▲2,943億円減)と減少しましたが、「生産性向上設備投資促進税制(一部)」が1兆2,926億円(同7,195億円増)と大きく増加しました。
 なお、適用数の実績が想定外に少ない租特等は、必要性や将来見込みの検証を徹底する必要があることから、総務省による政策評価の点検結果や、財務省の適用実態調査の結果を活用して、租特の必要性や政策効果を検証しております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年4月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。