2017年度税制改正において、国税犯則取締法(以下:国犯法)が定める国税犯則調査手続等が経済活動のITC化、多様化等の進展に伴い、犯則事件を取り巻く環境も急速に変化してきていることを踏まえ、大幅に見直しが行われます。
 国犯法は、脱税など国税に関する反則が疑われた場合に、国税職員が調査する権限等を定めたものです。

 経済活動のITC化については、2011年の改正で刑事訴訟法に措置された電磁的記録の証拠収集手続にならい、証拠収集手続の整備を図り、経済活動の多様化に対しては、関税法に定める犯則調査手続にならい、調査手続の整備を図るほか、国税犯則調査手続に係る規定について、平仮名・口語体表記に改めるなどの現代語化を行います。
 2011年改正の刑事訴訟法にならって整備されることになる電磁的記録に係る証拠収集手続の整備は、
①電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法の整備
②接続サーバー保管の自己作成データ等の差押えの整備
③記録命令付差押えの整備
④差押え等を受ける者への協力要請の整備
⑤通信履歴の電磁的記録の保全要請の整備などがあります。

 上記①の電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行については、差し押さえるべき物件が記録媒体であるときは、その差押えに代えて、その記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写、印刷又は移転のうえ、その他の記録媒体を差し押えることができるようにします。

 上記②の接続サーバー保管の自己作成データ等の差押えについては、差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、その電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、その電子計算機で作成等をした電磁的記録等を保管するために使用されていると認めるに足る状況にあるものから、その電磁的記録を電子計算機等に複写したうえ、その電子計算機等を差し押えることができるように整備します。

 上記③の記録命令付差押えについては、電磁記録の保管者等に命じて、必要な電磁的記録を記録媒体に記録又は印刷させたうえ、その記録媒体を差し押えることができるようにします。
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年3月14日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。