国税庁は、2015事務年度(2016年6月までの1年間)に実施した高額・悪質と見込まれた無申告者に対する実地調査を公表しました。
 それによりますと、7,445件(前事務年度7,589件)実地調査をし、申告漏れ所得金額の総額は1,465億円(前事務年度1417億円)把握しました。
 追徴税額は、総額で150億円(同137億円)で、1件当たりでは202万円(同181万円)でした。

 2015事務年度は実地調査全体(特別・一般)が4万8,043件行われていますので、全体の約16%が無申告者に対する調査に充てられ、実地調査全体の申告漏れ所得金額4,522億円の約32%が無申告者に係るものでした。
 1件当たりの申告漏れ所得金額は1,968万円となり、前事務年度の1,867万円から5.4%増加しました。
 前事務年度に比べて調査件数は1.9%減少しましたが、申告漏れ所得金額の総額は3.4%増となりました。
 事例として、副業で行っていたネット販売を申告していなかった事例があがっております。

 調査対象者Dは、サラリーマンですが、部内資料等から、インターネットで商品の取引を行っており、多額の利益を得ているにもかかわらず、申告していないことが想定されました。
 調査において、Dは、給与収入以外の収入は一切ないと主張していましたが、取引先銀行の履歴を確認したところ、多額の個人名義の入金がある事実が確認されました。
 Dは、副業の収入を隠すため、商品の販売代金であるにもかかわらず、事業性のある入金と分からないようにするため、架空の個人名義での振込みを装うことで、申告をしていなかったことが明らかになりました。

 その結果、Dに対しては、所得税5年分の申告漏れ所得金額約6,400万円について重加算税込みの約1,400万円の追徴税額及び消費税2年分の重加算税込みの税額(同)約1,000万円が追徴されました。
 国税当局では、無申告者の存在自体の把握は難しいものの、有効な資料情報の収集や活用を図り、的確な課税処理に努めております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年2月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。