東京商工会議所(以下:東商)は、消費税引上げ延期を受けて、
①2019年10月の消費税10%への引上げの確実な実施
②今般の消費税引上げ延期を受け、軽減税率制度の導入は再検討すべきこと
③適格請求書等保存方式(インボイス制度)は、十分な期間を設け、廃止を含め、慎重に検討すべきことなどを要望しました。

 東商はかねてから、消費税の10%への引上げについて、社会保障制度の持続のために必要と主張してきましたが、わが国が「人口減少と超高齢化の加速」という構造的課題に直面する中で、少子化対策の実行のためにも、消費税の引上げは必要であることから、社会保障給付の一層の重点化・効率化を徹底するとともに、2019年10月の税率引上げが確実に実施できるように、経済環境の整備を進めていくことが重要との考えを示しております。
 軽減税率制度の導入については、社会保障財源を毀損することや、中小企業に過度な負担を強いることから、単一税率を維持すべきと主張してきましたが、消費税率引上げ延期を受け、再検討を要望しました。

 また、インボイス制度については、飲食料品を取り扱う事業者だけでなく、全ての事業者に経理・納税方法の変更を強いるものであり、広範囲に影響を及ぼすとともに、500万を超える免税事業者が取引から排除されるおそれがあると指摘しております。
 消費税の軽減税率制度の導入後3年以内を目途に、事業者の準備状況や事業者の取引への影響の可能性等を検証することが法律で規定されていることから、インボイス制度は、軽減税率制度導入後、十分な期間での慎重な検討を求めました。

 まずは消費税10%引上げ後、インボイス制度導入前に、免税事業者の課税選択の動向、価格転嫁、取引排除等の実態を徹底的に調査・検証し、廃止を含め、必要な措置を検討すべきとしております。
 その他、事業承継税制の抜本的な見直しを求め、取引相場のない株式の評価方法について、分散した株式の集中化を図るための株式評価額の逓減、円滑な事業承継が実現するための適切な評価方法への見直しなどを要望しております。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年1月5日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。