来年度税制改正大綱に向けてビール系飲料の酒税統一が検討されるなか、ビール系飲料以外の酒税の見直しも検討されています。なかでも消費者に人気の高いチューハイ系飲料は、「他より突出して安いと不公平感を招く」という、なかば〝道連れ〟のような理由で増税がされそうです。

 ビール系飲料は現在、1缶350ミリリットル当たりで、麦芽が主原料で麦芽比率3分の2以上の「ビール」は77円、麦芽比率3分の2未満の「発泡酒」は46.98円(麦芽比率が25%未満の場合)、発泡酒に蒸留酒を加えたり、麦芽以外を原料にしたりした「第3のビール」は28円となっています。今後は麦芽比率などにかかわらず、ビール系飲料はすべて350ミリリットルあたり55円となる見通しです。

 ビール系飲料の税率一本化の動きを受けて、声を上げたのが日本酒メーカーです。日本酒はワインと同じ「醸造酒」という区分に含まれているものの、その税率はワインが350ミリリットル当たり28円に対し、日本酒は42円と1.5倍の税負担を課されています。検討ではビール同様にこちらも税率を統一する見通しで、二者のちょうど平均となる35円で決着すると見られています。

 飛んだとばっちりを受けそうなのがチューハイです。チューハイは現在、第3のビールと同じ「その他の発泡性酒類」として、350ミリリットル当たり28円の酒税を課されています。第3のビールの酒税が一気に2倍近い55円へと引き上げられれば、消費者の人気が酒税の安いチューハイに集中する可能性もあることから、チューハイの税率も日本酒やワインと同じ35円程度に引き上げるといいます。チューハイに一人勝ちされてはたまらないという他の酒造メーカーの訴えと、酒税全体での税収を確保したい財務省の思惑が一致した形ですが、値段と味のバランスからチューハイを好んでいた消費者にとっては、納得できない話です。
<情報提供:エヌピー通信社>