日本経団連は、2017年度税制改正要望を公表しました。
 それによりますと、今後、わが国が長引くデフレから真に脱却し、経済再生を果たし、名目GDP600兆円を実現するために、成長戦略の根幹となる第四次産業革命を強力に推進することが極めて重要とし、こうした点を踏まえ、わが国企業の競争力の根幹を支える税制について、維持・拡充を図り、経済成長をさらに加速させるべきとの考えを示しております。

 まず、法人課税のあり方について、将来的にOECD諸国平均や競合アジア近隣諸国並みの法人実効税率25%の実現を目指すことを掲げております。
 次に、研究開発税制の維持・拡充を要望し、わが国がイノベーションを通じて新しい価値を創出するために、研究開発投資を促進させ、企業の持続的な発展・中長期的な利益の増大につなげていくことが重要だとしております。
 研究開発税制について、総額型は、わが国の研究開発を支えるまさに根幹であり、維持が不可欠とし、増加型・高水準型についても存続が前提であり、研究開発に重点を置く企業の活動を中長期的に支援するため、高水準型の果たす役割は大きいとしております。

 さらに、IoTやビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットなどの技術を活用したサービスの改善を研究開発税制の対象に含めるなどして、対象範囲を拡充することを提案しております。
 また、経済の活性化・さらなる成長の加速化に向けた設備投資等の喚起のため、引き続き、企業の設備投資に対する意欲を喚起する税制上の措置を検討することが重要だとしております。

 特定事業用資産の買換特例は、製造業などが不稼動遊休資産等を処分する際にも広く活用されており、制度の維持が必要で、買換先に機械装置および工具を加えるなどして、幅広く設備投資を促進すべきとしております。
 その他、消費税については、財政の健全化や社会保障制度の持続可能性の確保により安定した成長基盤を創出するとともに、2020年度のプライマリーバランスの黒字化の目標を達成するため、引き続きわが国にとって消費税率の引上げは不可欠と指摘し、消費税率8%への引上げ以来、消費の回復が遅れている現状も踏まえ、需要減・反動減対策を万全にしつつ、2019年10月に予定どおり、消費税率10%へと引上げるべきと提言しております。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成28年11月2日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。